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萩広史にとってヴィンテージワインとは、どのような存在なのでしょうか?これは、コレクター仲間によく聞かれる質問です。一言で言うと、「かけがえのない大事な女性のような存在」というのが一番近いかもしれません。大事な女性に対するように優しくデリケートに扱うべきもので、長い時間をかけて待ち続け、そうすればするほどワインも萩広史の気持ちに応えるように良い味わいになってくる、というのが萩広史の信条であるからです。ただし、この例えはあまり女性、特に妻の前では大きな声では言うことができません。なぜなら「じゃあ何でそんなに集めるの?ひとりじゃ満足できないのかしら?」などと返されてやっかいなことになってしまうからです。

そのため、公には「繊細な楽器のような存在」と言うようにしています。萩広史はヴァイオリン奏者としてアマチュアオーケストラに声をかけられる程の腕を持っているので、ヴァイオリンと同様にヴィンテージワインは常に優しくデリケートに扱うべきものでそうすれば繊細で美しい音色で返ってくる、というような説明をするようにしています。特に弦楽器はヴィンテージワインと同じく保管時の湿度が大事であること。薀蓄を披露したり自分好みのワインのみを推すばかりでは、技巧的な曲を自慢げに弾く演奏と同じでお客様に感動を押し付けているだけでお客様それぞれが受ける感動を与えられない、といった説明をすると、多くの人が理解し納得してくれます。

しかし萩広史自身、なぜこんなにヴィンテージワインの収集に飽きることなく30年以上も夢中になっているのか、自問自答することがあります。自分の生まれ年のヴィンテージワインを飲んだ時に受けた感銘があまりに大きく、ヴィンテージワインを通じてこういう感動をたくさんの人にもしてもらいたい、人を喜ばせたい、と思ったのがそもそものきっかけです。知識を詰め込んでいた学生時代も、収集に力を入れるようになった社会人になっても、ソムリエとしてワインに携わるようになっても、その思いを忘れることなく、人に喜んでもらうのを一番の喜びとしていた為、長年飽きることなく続けられたのです。

投資の為だけにヴィンテージワインのコレクションをする人もいますが、そのようなことには一切興味が無かったことも、長年収集し続けられる一因だったと考えています。投資の為にヴィンテージワインを保有して長期熟成していてもワインは期待する熟成に応えてくれないと考えています。

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